電話機と停電 2015/8
停電すると現在、家庭で使用されている電話はどうなるのか考えたことは有るだろうか。
2014年、徳島県で大雪の影響で村が孤立し、住民の安否確認ができない事件が発生した。その原因は、停電で光ファイバーによるIP電話が使用できなかったという話である。村のほとんどがIP電話になっていた。固定電話の落とし穴である。
停電時に光回線等を使用したIP電話は使用できないのは当然のことであるがこれはコンセントから商用電源を使用する電話機全般にいえることである。
では利用できる電話は
昔の電話線のみ出ている黒電話と
停電対応の電話機(停電時発信着信機能付き)となる。
いわゆる昔からの黒電話なら停電時でも使用できるというわけである。
これまでの従来型の固定電話の電話線(メタル回線)には、局から-48vが電話機に給電されており、停電時でも電話機へ電力を供給して通話(発信・受信)ができる。
ただ、昔のような黒電話を使用されている人はまれでほとんど現在、販売されている電話機は100Vのコンセントに差し込むタイプとなっているはずである。
この中で電話機が「停電対応電話機」や「停電時発信着信機能」が付いていない電話機は停電時には回線に関係なく、使えない。
停電時発信着信機能とは停電時に、電話線から流れる電流を使って電話の発信、着信を可能とする機能である。当然停電時は、コードレスの子機、親機の電話帳や留守番電話等の機能についてはご利用出来ない。
従来型の固定電話も停電時に使えない可能性があるので自宅の電話を確認してみる必要が有りそうである。現在使用している電話機を確認してみた。10年以上使用しているサンヨーのコードレスである。
電話機の電源コードをコンセントから外す。表示ランプ類は点灯しなくなる。受話器を外すとツーと音が聞こえる。ダイヤルトーン(DT音)だ。これが聞こえれば交換機は動作している。次に自分の番号にダイヤルしてみる。ダイヤル音が聞こえて、話中のビジートーン(BT音)が聞こえれば停電時でも発信出来たことになる。次に着信の確認は他の電話からこの固定電話に電話してみる。いつもとは違う低い呼び出し音がする。これでこの電話機は停電時でも使えることが分かった。
このエリアは2011年の大震災の時でも輪番停電エリアではなかった。
停電時に自宅の電話が使えるのか、使えないのか、停電時の電話の鳴り方などをあらかじめ把握しておくことが大切である。
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追加
東京大停電発生(2016/10)
東京で突然、大停電が発生した。2016年10月12日午後3時過ぎ、20〜30分の停電であったが東京などが大混乱した。原因は地下に埋設した送電線ケーブル(27万5千ボルト)が燃えたことによる。火災があった場所は埼玉県新座市でこの場所は豊島区ルートと練馬区ルートの2系統が埋設されており、最初に練馬ルートが燃え、次に豊島ルートが燃えたということである。
停電自体は昼間だったのでほとんど影響がなかったが停電から復旧した時、光IP電話がいきなり訳の分からない事をわめき始め、良く聞くと”ケーブルを接続してください”と言っている。しばらくすると言わなくなった。後でわかったのだが光IP電話のルータが停電により電源が落ちたため、電源が復旧してもサーバの初期化でプログラムのローディングするのに1〜2分かかる。この間は光IP電話は機能しないのでこのようなメッセージが出ているようだ。人騒がせな電話である。どうせ言うなら、機能が回復した時に”電話が有効になりました”と言う方が気が利いていると思う次第である。
【SIMフリーの構図】(2015/6)
携帯・スマホのSIM(シム)が開放される。 5月1日、スマートフォン(スマホ)などの「SIMロック」解除が義務付けられた。契約した携帯電話会社以外では端末を使えないようにしていた仕組みが変わり、端末はそのままで他の通信会社に乗り換えやすくなるということなのだが
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【日本語の漢字の不思議】(2015/5)
日本語の漢字は、同じ漢字を違った発音する。例えば「行」は、「ぎょう」、「こう」、「あん」という音読みがある。熟語にすると行列、行動、行脚とそれぞれ読みが違ってくるのを不思議に思ったことはないだろうか。
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【雑司ヶ谷未来遺産】 2015/2
2014年12月に雑司ヶ谷地域が未来遺産に登録された。未来遺産とは地域の豊かな自然や文化を100年後の子どもたちに残すために、毎年、地域の市民団体が取り組む活動を 日本ユネスコ協会連盟が
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