西池袋の祭りと二つの神社 2016/9
秋祭りの季節だ。この地域にはお祭りに関係する2つの神社がある。御嶽神社と長崎神社だ。9月中旬に長崎神社のお祭り、9月下旬に御嶽神社のお祭りがあり、二つとも昔からある神社である。
この地域に限らず、日本には沢山の神輿がある。神輿が町内を巡行するためには神輿に御神体を移す御霊入れが必要だ。従って神輿と神社の関係は一体なので重複することは無い。
では何処までが神社の影響範囲(祭祀圏)なのか?
祭りが近ずくと神社の祭りの昇り旗が街中に立てられる。この旗が立てられたエリアが神社のテリトリー、即ち祭祀圏の中なのである。
長崎神社は西武池袋線の椎名町駅前にある。すぐそばに環状6号線が走っており、その西側が長崎一丁目となる。一方、東側が西池袋四丁目となっている。ここが祭りの境目かと思いきや、そう簡単なことでは無い。長崎神社の祭りの宮元の神輿は西池袋四丁目の一部を巡行する。そもそも戦後作られた環状6号線が祭りの境目であるはずが無いのである。昔に遡らなければ分からない。そう、この地域は東京オリンピックの頃に新住所表示になっているのだ。
西池袋四丁目の西の方は長崎町だったのだ。境目は谷端川で有り、その昔、谷端川の西側が長崎村、東側が池袋村だったのだ。この川を境目にして祭りのエリアが違っていた訳である。その谷端川は今では暗渠になっており、この地域に移り住んだ人には分からないのである。
長崎神社は江戸時代の後期の観光名所、金剛院が明治初期の神仏分離により出来た神社である。そのため、金剛院の観光地として沢山の露店が並び昔ながらの祭りを色濃く残しているのである。
長崎神社界隈
一方、御嶽神社は古くから氏神様としてこの地域に存在し、信仰を集めてきた神社であるため、戦後の町内の氏子の祭りとして継続されてきた。ただ、この地域から御嶽神社が離れており、多分、神社がどこにあるか知らないで住んでいる方が多いはずである。
御嶽神社には立派な本社神輿がある。2年に一回、宵宮祭に本社神輿の宮出しが行われ、繁華街を練り歩く。宮出しは夜、6時ごろだそうだ。今度の本社神輿の宮出しは来年、平成29年である。
御嶽神社 本社神輿
最近では同時に行われるふくろ祭りの池袋駅前で行われる神輿の祭典が池袋の祭りだと思っている人も多いのではあるまいか。ふくろ祭りの主催は神社ではなく西池袋の商店街である。
ということで、
この地域は長崎神社と御嶽神社のお祭りがあり、居ながらにして2度秋祭りを楽しめる場所なのだ。長崎神社の大祭では露店中心の昔ながらの祭りの雰囲気が楽しめ、御嶽神社の祭りは町内会の祭りとして子供たちのにぎやかな声が聞こえる。また沢山の神輿の競演を楽しめる神輿の祭典もある。
さてあなたはどの祭りがお気に入りだろうか?
【池袋御獄神社の宮出し】(2017/9)
今年、平成29年は池袋御嶽神社の2年毎に行われる本社神輿の宮出しの年である。本社神輿の渡御は宵闇が迫る、夜の6時から開始される宵神輿なのである。
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【長崎神社の秋祭り】(2015/9)
長崎神社の祭りは賑やかだ。これだけの人がどこから湧いて出たのかと思えるほど賑わっている。街中、祭り一色だ。大人も子供もこの日を待ちかねていた。長崎神社を中心に
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【神輿の宮入り 西池袋の秋祭りより】(2015/9)
神輿の終着点の話である。
夜、7時ごろ神輿は西池袋公園の信号機のところに差し掛かる。ここを右に曲がれば神酒所のある終着点だ。富士見会の神酒所は西池袋公園の中に張られたテントである。・
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【地域の初詣】(2014/1)
初詣といえば昔から、年の初めは地元の氏神様へと言われている。この地域の氏神様はどこかご存知だろうか?この地域では御嶽神社と言うことになっているがどこにあるのか知らない方も
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【池袋の氷川神社】(2015/1)
池袋に氷川神社があるのをご存知だろうか。池袋本町にある。御嶽神社の裏手の川越街道を渡り、昭和鉄道高等学校のある道を200mぐらい直進し、右に折れるとそこに神社の参道がある。
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